結婚相談所の成婚退会についての考え方
- 2024年07月4日
結婚相談所のホームページを見ていると「成婚率*%以上!」と異様に高い数字を目にすることがあると思います。
成婚率の算出の仕方は結婚相談所によってまちまちなため、数字のマジックや裏ワザが潜んでいることもあるので、
そのまま鵜呑みにすることなく、その根拠は何か、どのような計算式かを直接確認することが大事なんです。
そして、その成婚率の出し方に違和感がないのであれば、その数字を信じてお世話になってみてもいいでしょう。
ただし、中には実体のない結婚にも関わらず、それを成婚率に組み込んでしまうところもあるんですね。
この場合は、数字だけのカラクリに留まらないわけですから、そこは要注意になります。
たとえば、実質的な結婚の約束がなされていないにも関わらず、ある一定期間交際をしたら強制的に成婚退会させられ
成婚料を徴収するような結婚相談所も存在しているんです。
実は、当会も以前このような結婚相談所と直面してしまい、とても不快な経験をしたことがあるんです。
本来は、結婚相談所間で協力し合いながらご縁を取り持ち、お互いの会員様が円満に気持ちよく成婚退会していくよう
丁寧にサポートするのが常識なんですね。
でも、その結婚相談所は違いました。
当会の男性会員様と相手側の女性会員様がお見合いをして、めでたく交際に入ったところまではよかったんです。
ところが、2人がまだ数回しか会っていない段階で仮交際を継続するか止めるか答えを出せと言ってきたんですね。
女性はすっかりその気になっているから早めに男性にも返事をさせろと・・
当会の男性会員様のほうは、まだ仮交際の段階で数回会ったばかりだから、まだ相手の女性のことがよくわからないし、
自分の気持ちもまだわからないとのことでした。
恋愛ではなく、お見合いで出会っているのですから普通に考えればそれは当然のことですよね。
それを相手側に伝えると、唐突に「交際期間のルールは半年がリミットとなっているから正式に結婚が決まらなくても
女性は期限内に成婚退会させる」と言ってきたわけです。
そして、当会にも「交際がどんな状況であってもルールに従って期限になったら男性も成婚退会させるようにしてほしい」
と強く迫ってきたんですね。
しかし、連盟の交際期間のルールは原則的なものであって、厳格な規則でも法律でもありません。
要は、ケースバイケースで会員様がベストな状態で結婚へ結びつくのであれば、交際が半年を経過しても何も問題ない
という暗黙のルールになっているんです。
遠距離の交際でなかなか会うことができなかったり、お互いの個人的な事情で思うように話が進まない場合もありますし。
なので、少し長めの交際になっても2人のペースで進めて、その結果上手く結婚が決まるケースもたくさんあります。
当り前ですが、会員様の意志を尊重し、会員様ファーストでサポートしていくのがまっとうな結婚相談所だと思います。
相手側ではそれを無視して、仮交際の軽い付き合いの段階から、男性に早く結論を出させるように強く求めてきました。
もちろん当会では男性会員様の状況報告を聞きながら相談に乗っていて、彼は「もう少し時間がほしい」とのこと。
実は、男性は自分の気持ちを直接お相手女性に伝えていて、2人でよく話し合い、女性も納得して交際を続けていたんです。
そのことを女性側の結婚相談所に説明すると一旦は了解するのですが、また同じことを繰り返しせっついてくるんです。
しつこく何度も同じことを強要してくるので、男性会員様に事情を相談すると「彼女のことは嫌いじゃないので大丈夫です」
との返事があり、一応期間内に成婚することで同意してくれました。
その経緯も女性側の担当者に話をすると「男性がプロポーズしようがしまいが関係なく半年以内には成婚退会してもらう」
と何度も釘を刺してくるわけです。
今ここで波風立てたらこのご縁は潰れてしまう懸念があるため、そのことを男性会員様と電話でいろいろ相談しました。
その結果、男性は「まだプロポーズする気持ちは固まっていないけど、これからも結婚を考えて交際はしていきたいので
先方の意向に合わせます」と理解を示してくれたんですね。
本来の成婚退会というのは、プロポーズをした後に喜びを分かち合い、双方が歩調を合わせて一緒に退会処理をするので、
この手の結婚相談所のやり方にはホトホト参ってしまいました(笑)
これ以上、強固な仲人さんに何を言っても無駄だと悟り、仕方なく男性会員様に了承を得て成婚退会の処理を行いました。
と言っても、従来の成婚退会ではなく、男性の優しさからくる「思いやり退会」というのが正解です。
そもそも2人で考え方や気持ちを確認し合い、今後の交際の進め方も充分話し合い、双方納得して交際していましたから、
結婚相談所が余計なプレッシャーをかけて結婚をまとめてしまうのはナンセンスなんです。
これも結婚相談所や担当仲人の考え方なので、完全に否定するつもりなありませんが、何か慰問が残りますよね。
当会では、半年以上経過してから成婚になるパターンはいくらでもありましたし、中には様々な問題をクリアーにしながら、
1年くらいかけて無事に成婚となった会員様も少なくありません。
これこそ幸せな結婚と言えるのではないでしょうか。
つまり、最終的には会員様にしっかり結婚の意志を固めてもらい、確実に幸せになってもらうことが重要なんです。
そのためには、ご縁が完全に繋がるまで、ずっと会員様に寄り添い、活動を見守りながら着実にサポートをしていくことが
正統派の結婚相談所の姿なわけです。
少しくらい時間がかかろうと結果が良ければ全て良し、結果オンリーということなんですね。
このようなケースでは、男性は正式にプロポーズしているわけではありません。
成婚退会といっても成婚はしていないのです(笑)
でも、これも成婚とカウントすれば成婚率は上がり実績になりますし、多くの連盟では、成婚者を一定数出した結婚相談所
を「優秀結婚相談所」として表彰するわけですから、どんな手を使ってでも成婚退会扱いにしたい気持ちもわかります(笑)
実は、結婚相談所の独自の成婚の定義によって、お互いあるいは一方の結婚の意志が固まらない状態でも成婚退会させられ、
その後すぐに交際が破局してしまい、泣く泣く当会で改めて入会手続きを取られる方も少なくありません。
そして、必ず言われるのが「もっと慎重に結婚相談所を選んでいればよかった」ということなんですね。
ですので、結婚相談所を探す際は、成婚率の高さだけに目を奪われずに、結婚相談所の交際ポリシーや仲人の考え方なども
慎重にチェックしたほうがいいでしょうね。
また、仲人の本来の仕事は、「男女のご縁を結び幸せな結婚を作り出すこと」だということを忘れないようにしてください。